図形の表し方 - 特殊な図示方法
- 丸みの交線
- 平面部分
- 展開図示
- 加工・処理範囲の限定
- 加工部の表示
- 溶接
- 模様の図示
- 加工前・加工後の図示
- 工具・ジグなどの参考図示
- その他の特殊な図示方法
丸みの交線
交わり部に丸みがある場合には、丸みがない場合の交線の位置に外形線(太い実線)を入れて表します。そこに丸みがあることを示すために、やや短い外形線として良いです。

曲面と曲面や、曲面と平面が交わる部分は、正確な形状を示す必要はなく、直線で表したり近似させた円弧で表します。


リブなど立体的に丸みが交差する場合の線の端末は、直線のまま止めますが、関連する丸みの半径が大きく異なる場合には、端末を内側、または外側に曲げて描いても良いです。

平面部分
図形内の特定の部分が平面であることを示す場合には、細い実線で対角線を記入します。

展開図示
板を曲げて作る製品など、曲げる前の板の形状を示す場合は展開図として示します。このとき、展開図であることを示すために、展開図の上か下に”展開図”と記入します。
加工・処理範囲の限定
投影図の側面部分に特殊な加工や処理を施す場合には、その範囲を外形線からわずかに離して、外形線と平行に太い一点鎖線で表します。
面などの範囲を示す場合には、その範囲を太い一点鎖線で囲みます。

加工部の表示
溶接
溶接の種類や大きさを表す場合には、溶接記号などを用いて表します。組立図など溶接寸法を必要としない場合には、溶接部位を塗りつぶして指示することができます。

溶接記号については溶接記号ページをご覧ください。
模様の図示
ローレット加工した部分や金網、しま鋼板などの特徴を、外径の一部分にその模様を描いて示すことができます。



非金属材料を特に示す必要がある場合には、下記の表示方法によるか、該当規格の表示方法で示します。
材料 | 表示 |
---|---|
ガラス | ![]() |
保温吸音材 | ![]() |
木材 | ![]() |
コンクリート | ![]() |
液体 | ![]() |
加工前・加工後の形の図示
加工前の形状や粗材の寸法を表す場合には、細い二点鎖線で描きます。組立後の形状などを示す場合にも細い二点鎖線で描きます。
工具・ジグなどの参考図示
加工に用いる工具・ジグなどの形、工具サイズなどを参考として図示する必要がある場合には、細い二点鎖線で図示します。
その他の特殊な図示方法
切断面の手前側にある部分を図示する必要がある場合には、それを細い二点鎖線で表します。
隣接する部品などを参考として図示する必要がある場合には、細い二点鎖線で表します。このとき、隣接部分が断面図であっても、ハッチングは施さないようにします。
- JIS B 0001:2010 機械製図
- JIS Z 8316:1999 製図-図形の表し方の原則