寸法記入方法 - 一般事項
このページでは寸法記入に関する決まり事を箇条書きにしてまとめました。詳細は寸法関連のリンクページをご覧ください。
- 寸法は、寸法線、寸法補助線、引出線、寸法補助記号などを用いて、寸法数値によって示す。
- 寸法線、寸法補助線、引出線は細い実線によって描く。
- 図面には、特に明示しない限り、その図面に図示した対象物の仕上がり寸法を示す。
- 円弧部分の寸法は、円弧が180°までは半径で表し、それを超える場合には直径で表す。ただし、円弧が180°以内であっても、機能上、または加工上、特に直径寸法を必要とするものに対しては、直径寸法を記入する。
- 機能上必要な寸法には、寸法の許容限界を指示する。
- 寸法の許容限界の指示がない場合には、個々に規定する普通寸法公差を適用する。その場合、適用する規格番号、等級記号、または数値を表題欄の中、またはその付近に一括指示する。
- 寸法のうち、理論的に正しい寸法については寸法数値を長方形の枠で囲み、参考寸法については寸法数値に括弧をつける。なお、参考寸法は、検証の対象としない。
見やすい寸法記入方法
- 寸法は、なるべく主投影図に集中して指示する。
- 寸法は、なるべく計算して求める必要がないように記入する。
- 加工、または組立のときに、基準とする形体がある場合には、その形体を基にして寸法を記入する。
- 寸法は、なるべく工程ごとに配列を分けて記入する。
- 関連する寸法は、なるべく1箇所にまとめて記入する。
- 寸法は、関連する形体が最も明瞭に示される投影図、または断面図に記入する。
- 寸法は、重複記入を避ける。ただし、ひとつの製品で複数枚の図面があるとき、重複寸法を記入したほうが図の理解を用意にする場合には、寸法の重複記入をしてもよい。この場合、重複寸法であることを図面に明示する。
寸法の単位
- 機械製図で、長さ寸法を表す場合は通常、ミリメートル単位で記入し、単位記号はつけない。
- 寸法は一種類だけの単位を用いて示す。
- 複数の単位を一つの図面で用いる場合には、それらを明確に示す。
- 寸法には SI の単位を用いる。
- 公差は、基準寸法と同じ単位によって表す。
寸法記入要素
- 寸法補助線
- 寸法線
- 引出線
- 端末記号
- 起点記号
- 寸法数値
参考・関連規格
- JIS B 0001:2010 機械製図
- JIS Z 8317-1:2008 製図-寸法及び公差の記入方法-第1部:一般原則